真摯に 前向きに
Be sincere , Be positive大歳内科 糖尿病療養指導室 / Otoshi medical clinic
- 業 態
- 内科医院 / 糖尿病療養指導室
- 所在地
- 大阪府大阪市
- 開業時期
- 2009年08月
- 受注形態
- 設計・施工・現場監理
内科医院内の糖尿病治療に特化した指導・相談のための個室です。会話の中身はプライバシーに関わる内容を含みますので、声が漏れないように細心の注意を払いました。ただし、密室として過度に緊張感のある雰囲気になると「言うべきこと」を言い出しづらく「聞くべきこと」を聞き出しづらい空気になってしまうため、ほどよい緊張感を抱きながら、同時にリラックスもできる雰囲気づくりを心がけました。
以前、設計・施工を担当させていただいた待合室の素材、色彩、トーン、非対称形の壁面構成の流れを踏襲し、空間に連続性を持たせました。この個室は、もともとレントゲン機器の操作室でした。よって、たいへん小さな空間です。その小さな空間に合わせるように、新しくつくるモノのスケール感を小さく、また、重心を低目に設定しました。そうすることで、錯覚的に空間をより広く感じられるようにしています。また、身近に触れるテーブルの木材、壁の石材、塗り壁などに天然素材を用いることで柔らかさを表現しています。ディスプレイ類には、手仕事の温かさが感じられる作家がつくった陶器やガラス照明器具を用いています。
病気というネガティブになりがちな事柄に対して、少しでも真摯に前向きに向き合うことができる場になればと願っています。
意匠工事:有限会社Wwork 渡邉昌敬
設備工事:阪急阪神ビルマネジメント株式会社
既製家具:株式会社YAMAGIWA