cello 空間設計

フェイクとリアルって何?

What is fake & real ?

SHIZUKU COFFEE ROASTER / シズクコーヒーロースター

業  態
コーヒーショップ
所在
兵庫県宝塚市
開業時期
2014年05月
受注形態
設計・施工・現場監理

JR宝塚線「宝塚駅」、阪急電鉄宝塚線「宝塚駅」から徒歩10分の住宅街の中にあります。お施主様は、脱サラ後、はじめてお店を開業される方です。テナントが商業地域から離れた場所に位置しているため、店舗の存在をアピールする必要があると判断し、遠くからでも店内が見えるようにファサードをガラス張りとしました。現在では、歩く人、自転車に乗る人、クルマを運転する人が「あ!お店ができてる!」と気がつき、お客様が増え、同時に定着していっているようです。

テナントは長年倉庫として使用され、スケルトンの状態=化粧を施していない状態でした。簡素ではありますが、無駄の無い美しさがあり、スケルトンの状態のまま、いわば建築の「素」の状態を活かす方法を選びました。躯体である重量鉄骨とALCパネル(軽量気泡コンクリート壁材)の上に装飾を施さず、新しくつくる造作物も、全て「素」の素材(天然木材=リアル素材)とすることをデザインのルールとしました。
お店をつくるにあたってコストは重要です。どの物件においても「どこにお金をかけ、どこで抑制するか」をお施主様と一緒に悩み考えます。フェイク素材ではなくリアル素材を使うとなると必然的にコストは上がりがちですが、日常的に間近に見たり手で触れたりする場所の素材は、やはりリアル素材を選択すべきだと考えています。上手くコストを調整することで「よい素材」を適した場所に采配することもデザイナーの仕事のひとつだと考えます。

SHIZUKU COFFEE ROASTER
Google Maps

グラフィックデザイン:株式会社fine 日下れいか
施工・現場監理:有限会社ダブルワーク 渡邉昌敬